抜きテーパーゼロ成形とは?

抜きテーパーゼロとは、テーパー0°とも言われますが、射出成形において製品の側面に勾配を設けず、垂直な形状を保つことを指します。「テーパー」とは、勾配のことで、通常は金型から製品をスムーズに離型するために必要ですが、デザインや機能上の理由からテーパーゼロにする場合があります。しかし、この対応には、高度な技術と精密な設計が求められます。

本記事では、テーパーゼロ成形の基礎知識から医療用プラスチック成形.comの実績紹介とテーパーゼロ成形に関するよくある質問まで、徹底的に解説いたします。

テーパーゼロ成形のメリットとは?

メリット1ーバリを抑える

通常、抜き勾配(テーパー)は成形品を金型からスムーズに取り出すために必要です。しかし、抜き勾配があると、成形品のエッジ部分に微細な隙間が生じやすくなり、その隙間から樹脂が漏れ出してバリが発生することがあります。

一方、抜きテーパーゼロ成形では、金型と成形品の接触面が垂直であるため、エッジ部分に隙間が生じにくくなります。これにより、樹脂の漏れ出しが抑えられ、バリの発生が減少します。

メリット2ー医療分野におけるテーパーゼロの可能性

成形加工において、微細加工技術が求められる分野の1つが医療分野となります。また近年では、医療関連機器においてディスポーザブルタイプ(使い捨てタイプ)の利用が進んでおり、金属と比較して手軽かつ安価に量産できる樹脂材料が多用されています。

当社の抜きテーパーゼロ成形の製品事例をご紹介!!

①超小型薄肉チューブ


この医療用超小型薄肉チューブは、材質がPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)であるので流動性が悪いため、薄肉、抜きテーパーゼロを実現するには高度な技術(金型設計も含む)が必要です。お客様の条件は肉厚が0.4ミリ、抜きテーパー無しという厳しい条件です。

超小型薄肉チューブの大きな問題点は、①充填不良 ②製品の離型、③コアとキャビの位置決め、④高速充填に耐える構造(鋼材の選定、ガス逃げ機構など)の4点です。

右の写真が通常の成形機で充填したときの製品写真です。通常の射出成形機ではショートしてしまい、きれいに充填できませんでした。その対策として金型の駒を分割し、そこにガス逃げ機構を細かく配置、鋼材も硬度の高い材質を使用し位置決めすることで、高速充填時の樹脂圧に負けない強固な金型設計に変更しました。また、成形プログラムも金型設計にあわせた射出圧縮成形を行うことで、上記の問題点をクリアし、左写真のように0.4ミリという極薄肉成形、かつ抜きテーパーゼロを実現しました。

開発・試作段階から、お客様の製品競争力を向上させるための技術サポートサービスも行っていますので、 プラスチック射出成形品につきましては、お気軽にお問い合わせください。

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②麻酔針の芯

こちらは、麻酔針の孔の中に挿入しておく芯です。樹脂成形品です。脊髄などに麻酔針を刺す際、針の中に組織が詰まることを防ぐ役割があります。

これだけ細く、かつ長い芯を抜きテーパーなし、パーティングライン(金型の合わせ目が成形品に転写されてできる跡)なしで成形を行うのはかなり困難であり、従来はこの芯は金属製でした。ところが芯を金属で造ると、麻酔針の孔から芯を抜く際に微量の金属粉が発生してしまい、金属アレルギーを持つ患者に悪い影響を与えることが懸念されていました。また金属製の芯で看護師が誤って自分の手を刺してしまうなど、感染事故が生じる危険性もありました。

一般的には金属製の細いピンにキャップを接着する麻酔針芯が業界内の主流ですが、この麻酔針芯の芯は一体成形品です。φ0.6かつ125㎜の細い部分の抜きテーパーは0度、かつパーティクルライン(PL)や駒割の線やボイドが厳禁という要求仕様を満たす製品の製作を実現しました。針芯の長さには種類が沢山有り、針の長さに合わせて先端部分を切断する為、切断面にボイドがあると使用できません。

また、一体成形品の利点としては①安全である(金属の麻酔針芯では取り扱う際、誤って看護師の手を刺し感染の危険がありましたが、プラスチックでは柔らかく刺さることが無く安全)、②金属アレルギーの患者様にも使用可能(金属の芯ですと針内側と擦れる為、微量ですが金属粉が発生していましたが、プラスチックを使用することで擦れても金属粉が発生しません)、③廃棄が簡単(全てプラスチックなので一括にて処理可能)④コストダウン(金属よりも原料費が安く接着工程が無い)などがあります。

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